右翼と左翼

右翼と左翼 (幻冬舎新書)

右翼と左翼 (幻冬舎新書)

よく耳にする「右翼、左翼」って言葉。なんとなくみんな使ってるけど、きっちり説明できる人ってほとんどいないんじゃないだろうか。時代によってどのような姿勢を指すのか変わるし、左=共産主義、とか言われても、共産主義なんて俺らにとっては昔話。そんなややこしい概念の「右翼、左翼」を、新書一冊まるまる、歴史を遡りながらじっくり解説したのが本書。読むにつれ徐々に、「右翼、左翼」に対する思い込みや誤解がほぐされていく。

フランス革命まで遡り、ヘーゲルマルクスの「自由」の概念。米ソ冷戦から最近の日本まで。ダイナミックで、みんな生きるか死ぬかの「右翼、左翼」を巡る歴史。最近日本が「右傾」してきたと言われているけど、歴史の必死さに比べると現代日本ってノンキなんだなぁと改めて思った(致命的なのかも)。

また、この本を読むために必要な歴史の基礎知識が不足していることを痛感した。特に中学以来やってない世界史全般と、やった記憶すら無い戦後日本史。このあたり補充しないといけないなぁ。

少し難しいけど良書です。