ヒューマン2.0 web新時代の働き方(かもしれない)

ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)

ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)


「インターネットの進化に伴う経営形態の変化で、日本でもフリーランスの需要が増す。そんなシリコンバレーフリーランスな生き方、あなたもどうでしょうか?」と、書いてあるわけやけど、「まぁ、そんなことは分かったこと」というかんじで特に新鮮では無かった。

本の構成が微妙で、最初は「シリコンバレーの労働形態の分析」といった社会学的な内容から始まるのに、なぜか途中からいきなり「そんな環境で生きるための心持」というふうな自己啓発本的な内容にシフトする。そのシフトチェンジがあまりうまくできてないので、読んでいて違和感を感じた。「何も考えずに書きたいこと書きまくった」というかんじ。

あえてこの本のいいところをあげると、シリコンバレーの雰囲気とかノリがしっかり伝わってきたところ。筆者も、タイトルの(かもしれない)で分かる通り、良くも悪くもすごくノリの軽い人。あまり物事を深く考える人タイプの人じゃないと思うから、そんなに勉強にはならなかったけど、話はおもしろいし、読みやすい。

けど、シリコンバレーについてなら『ウェブ進化論』の著者、梅田望夫氏の『シリコンバレー精神』の方がずっと勉強になる。

結局、あんまり読む価値ないのかも(笑)

朝日新書は創刊したてみたいやけど、そんなノリの軽い人が、あまり考えずに、「売れればいいや」ってかんじのスタンスで本を出版している可能性があるので注意した方がいいかも。紙質もよく無いんですよ、これが。700円は高い!